まず皆さんに、懺悔しなければなりません。
私は前回の記事で14インチMacbook ProのM1 Proモデル30万円吊るしモデルを購入し、いろいろな検証を行った上「これで大丈夫だ」と記事に書いたのですが、どうしても釈然としない気持ちとなり、頭から離れないくらいぐるぐるしてしまったので、結果、色々な製品のドナドナが行われた末、14インチMacbook Pro M1 Pro CTO(メモリ32GB)モデルを購入しました。
到着は12月中頃です。
そしてドナドナが執行された製品は14インチMacbook ProだけにとどまらずiPad mini6もその対象となってしまいました。
どうしてこんなことをしてまで14インチMacbook ProのCTOモデルの購入に至ったのか、正直に順を追って説明しましょう。
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もくじ
iPad、12.9インチがあれば8インチは使わない問題
さて、イキナリMacbook Proに関係ないお話になりますが、トリガーとなった話なのでここでさせて下さい。
iPad mini6は以前、発売日に購入してレビュー記事とアクセサリー紹介記事を出し、12.9インチiPad Proと両方使っていくぞー!と息巻いたわけですが、その後いろいろと気づいてしまい、その上あまりにもやっている事がiPhoneと変わらないのを感じて、これはiPhoneを買った方が幸せになれるな、と判断し、iPad mini6を返品しiPhone13 Proを購入しました。
まず、複数台iPadを持っていると自ずと1つの端末しか使わないなと思った事、サイズ感が絶妙であり微妙で、iPhone13 Proの2倍の画面サイズは持っていますが、やらせる事といえばiPhoneが2画面になったような事しか思いつかず、メモなりプロトタイプを描くのだったらiPad Proの方が向いていて、そしてブログを書くなどもiPad ProのMagic Keyboardの方が使えるわけで、本当に我が家で使う分には特に出番が無かったというのが正直な所です。
動画の垂れ流しもiPad Proで良かったり、漫画をそこまで読まないのでそこはあまり恩恵を感じなかったり、PDFで扱うのは楽譜とかなのでiPad Pro12.9が一番良いんですよね。
持ち運びは素晴らしいが
持ち運びはというと、1回持ち出して軽いのはとても嬉しかったですが、出先での使用方法はブログ記事の草案を書いたり、音楽を作ってみたりするのですが、iPad miniはキーボードも外付けで別々に持ち歩くのもやりづらいし、音楽アプリのUIもiPad向けになって小さくなりすぎるので少し扱いづらかったりで、どっちかというと本を読んだり軽くぺんでメモを取る用途に向いていると改めて感じました。
これは自分のライフスタイルにはmini6ではなく、iPad Pro12.9にマチが薄いリュックサックだな、と真理に辿り着いてしまったという事が比較的すぐにわかってしまったのです。
少し気になったのは、8.4インチというサイズにはときめいたのですが、結局はiPadと同じUIなので画面サイズの小さいiPadというのは当たり前ですが、もう少しiPadOSでサイズ毎に変わったUIがあった方が使いやすいんではないかと思いました。
そして極め付けにゼリースクロール問題が飛び込んできました。
上下にスクロールすると、本来水平に書かれている文字が波打って見える現象なのですが、1回気づくともうそれが気になってしまいました。
そして置いているだけになる
購入レビューから数日、そして在宅勤務をしていた自分はデスクに置いてあるタブレットスタンドにiPad mini6を置いていましたが、何か調べ物となると目の前のパソコンで行うし、通知だ、LINEだとなるとiPhoneを使用していました。仕事上で頭の整理やプロトタイプを考える作業となるとペンの作業となるとiPad Pro12.9インチを使い、iPad mini6は出番がほぼ日中はなく置いているだけとなりました。
仕事が終わり、iPhoneとiPadを持ち出すのですが、何か調べ物やSNSなどはiPhoneを使う事が多く、動画なども居間にある55インチモニターから垂れ流していて、iPad mini6を使用する用途といえば、2窓用の動画に軽く流す程度にしか自分には使うことができずにいました。
外に出るとドラクエウォークをほぼほぼつけているので、その間の調べ物にはiPad mini6はとても良かったです。ただ、本当にメインでiPad mini6を使うことが無く、サブとしての使用に落ち着いてしまったのがとてももったいなく感じていました。
以上の理由から、喜び勇んで使いまくるぞと思って購入したものの、iPad Pro12.9を1台で使う方が自分には合ってたって事で、ドナドナと相成りました。
結局、よく使うiPhoneシリーズへ鞍替え
そして、iPhone13 Proをこちらは分割払いで購入することにして、一括で買ったiPad mini6代金をMacbook Proへの資金に充てることにしました。
ここまでメタクソに書いてしまっていますが、製品自体はカワイイヤツで、いつでも持って出て作曲やお絵描きなど何かその時に思いついた事が手のひらで最大限実行できるiPad miniは素晴らしいと思います。
ただ、自分のライフスタイルの主な活動場所がなんでも揃っている在宅環境のデスクと居間だった事で、主に外に持っていく事に優れているiPad mini6は少し合わなかった、というのがこの2021年秋の判断となりました。
また、ProMotionのiPad miniが発売されるようなリーク記事も上がっていますので、その製品が発売された頃に在宅ワークから通勤の回数も増えて電車に乗る事が多くなって自分のライフスタイルが変容していたらまたiPad miniシリーズを再考して購入を決めたいなと思います。
8インチの穴は年末年始のセールで本読み用に8インチFireタブレットでも買ってみようかなーとも思っています。
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メモリ16GB問題が頭からはなれない
そしてようやくMacbook Proの話となります。
今回の吊るしのM1 Pro Macbook Proはどのモデルも搭載メモリの最大容量は16GBでした。そしてM1 Macbook Proの最大メモリも16GBだったため、元から「メモリは16GBでおk」って気持ちで選んでしまいました。
DTMでの不安
前回の記事で、DTMでの使用の場合は、CPUに余裕はあるがメモリはあればある程良いと感じました。
Addictive Drumsなどのドラム音源、KONTAKT6でKOMPLETE12のGentlemanやMarkIなどの鍵盤音源、Session String2などの軽めのストリングスなどを使用しても計5GB程度で、残メモリも5GB程度維持していたので問題ないと結論づけました。
しかし…。16GBのメモリ。それが自分をずっと後悔させている事実を感じずにいられませんでした。
確かに今の自分なら5GBで足りてしまう作業しかできていない、だけどこの先新たな超大容量サンプル音源を手にしたらどうする?メモリを食うすごいWaveテーブルシンセサイザーが発表されたらどうする?と考えたら少し心許ない気持ちになったのは明白でした。底の知れないM1 Proの底を見てしまうのが自分が軽視した部分であって欲しくないという予期不安がずっと突かれている気持ちになっていました。
今までのMacの購入を思い出してみる
これまで、Macbook AirやMacbook Proを何台も買ってきましたが、買い換える際の動機がそれぞれ合ったのです。
初めて購入したMacbook白ポリカーボネートは「Macを使ってみたい」という純粋な気持ちから整備完了品を購入しました。
この白カーボネート版はHDD搭載で、100MB/s出るか出ないかの速度で使用していて、容量も少なかったのでCDドライブをHDDスペースに換装したり、HDDそのものをSSDに換装したりしました。SSDはその頃まで性能がよく無く、プチフリを引き起こす原因となってカーソルがレインボーになることもしばしばありました。そういった重い・遅い事への失望と、本体の重さなどから次にSSDの搭載されたMacbook Airを購入することとなります。
Macbook Air 2012 midはメモリ量が4GBしかなかったのでこちらも少し重い作業をさせるとスワップしてしまうのでメモリの使い方には気をつけて使用していました。SSDの容量も小さかったので、SDカードにmicroSDカードが挿せるアダプターを付けてあまりアクセスしないデータは退避したりもしました。画面サイズは13インチでその当時Webデザインを初めて画面サイズが足りないのでThunderbolt2のミニとHDMIを変換するアダプターを駆使して4年間使用しました。とても大好きな製品でした。
そして次はそういった大変だった部分を一掃しようとの事で、2016年デザインが一新されたMacbook Pro 2016 16インチモデルを購入しました。この頃初めて30万円を超えたMacを購入して「これで何年も使っていくんだ!」意気込んだ事とあまりに価格に震えた事を覚えています。
Macbook Proの中でも16インチモデルはGPUがAmd製のものが別途入っており、グラフィック性能が上がり、CPUもCore-i7となりグッとマシンスペックが上がって「これほど違うのか」と驚嘆したのも記憶に残っています。メモリも16GBからのラインナップだったので、Web制作に音楽制作にバッチリでした。素晴らしい製品でした。
しかし生まれながらに欠点を抱えており、搭載されたキーボードがバタフライキーボードという物凄い薄いキーボードで、打ち心地はガラスに指を叩きつけているようなそんな推しごたえの新しいキーボードでした。しかし、構造に問題があり、チリや埃がそのキーボードの端から侵入してしまうと、キーボードのキーが勝手に押されてしまったり、1回キーを入れただけで何度も入力されてしまうチャタリングが起きてしまうもの。構造上キートップが外せないので清掃もできないので、チャタリングが起きると修理しかありません。その修理もキートップ交換だけで住めばいいのですが、キートップの裏にバッテリーがくっつけられているため、自動的にバッテリーも交換となって修理費用がかなりかかってしまう事態となりました。
結果的にその問題が大きくなってリコール指定となりましたが、根本的な解決方法はないのでまたチャタリングが起きてしまう事が約束されている時限爆弾のような製品となってしまったのです。
私もチャタリングが発生したのでリコール交換となったのですが、このような製品をずっと使っていくのは厳しいとリコール交換後は日々怯えないがら使っていました。
そんな中、バタフライキーボードを辞めシザーキーボードに戻したMacbook Pro 2020 Intelモデルが急に発売され、爆弾を抱えていた私発表後5分で購入を決意したのでありました。
Macbook Pro 2020 Intelは前述の通りキーボードはとても良くなったのですが、今まで使用していたMacbook Pro 2016よりもスペックが高くなく、外部GPUも無くなったので少し重たい処理をさせるとCPUに負担がかかり、Intelの爆熱仕様も相俟ってすぐにファンが回ってしまうので「まぁ最新モデルだからこういう仕様なんだろう」と思っていた矢先に、M1が発表されてしまうのでした。
この時ばかりは半年前に買ってるし様子見…と思ったものでしたが、友人が買うとの事で自分も行かねばと意味不明な使命感が出てきて色々なハードをドナドナして1年で2台目のMacbook Proを購入を決意します。
全力で買う、という事は何年も使うという事
ここまで書いていて思ったのは、Macbook Pro 2020のどちらのモデルも「何年も使うんだ!」という意識を持たずに購入したモデルだったなと思います。
単に貧乏性なのかもしれないですが、2020年に購入したMacbook Proどちらの価格より倍近い価格の製品を購入するので、本当に何年に1度あるかないかの買い物に妥協したくないという思いが、メモリ16GB版を買った事への後悔となって頭をずっと駆け巡っていることに気づきました。
今現在、IntelからApple Siliconへの過渡期で、色々なアプリケーションがどんどんApple Siliconに対応して行っています。そして、新たなアプリケーションが新たな試みを以てどんどん新技術が登場してきています。
機械学習による作曲や画像加工の自動化、音声認識などがオフラインでリアルタイムに走る、そんな新たな技術はマシンがニューラルエンジンを搭しでCPUでは時間のかかる処理を一瞬でできるようになった事で可能となった賜物といっても良いでしょう。
技術の進歩によりこれまで「こういうもの」と考えていたものが覆る事も起きてきているのも事実です。例えばPhotoshopでの切り抜きはパスを描いて切り抜く事が当たり前でしたが、現在は機械学習によって画像に写るモノをオブジェクトとして認識し、その切り抜く内側・外側まで計算し違和感無く切り抜くという事がボタン一つで行えるようになりました。Photoshop2022では切り抜くだけでなく、切り抜いた後のその空間すらも計算によって埋めてしまう事ができるようになりました。恐ろしいですね。
そんな技術進歩が激しいこの2021年にメモリを「16GBでおk」と判断したのですが、この先5年その選択で良かったのか解らないなと思っている自分がいました。
16GBでいいかもしれないし、32GBも要らない世界がまだそこにもあるのかもしれません。ただ、今このタイミングで妥協してはならない件だと思ってしまった事と、自分で選んで購入した14インチMacbook Proを見る度に残念に思ってしまっていてそれを繰り返している自分がいるのに嫌気が差していました。諦めきれなかったのです。
一度は「またいつかM2 Pro / M2 MAXが出た時に全力出せばいいじゃないか、とも考えたのですが、M1→M2はA14→A16ベースの変更となるだろうと推測するので、確かに速くはなると思うのですが、M1→M1 Pro程の感動は得られないでしょうし、その頃に全力出せるほど余裕があるかどうかもわからないというジレンマも抱えていました。
今なら、多少の無理が効く時期と思っていたので、あと4.4万円分盛る事と納期1ヶ月くらいの少しの我慢と色々なモノの整理で埋めることでなんとかなりそうと考えるようになり、発表の日に寝ずに選んだモデル、そしてその時の判断も間違えてはいなかったが、もう1歩踏み出す思いで今回、返品を選び M1 Pro 14インチMacbook Pro CPU 16Core / GPU 16Core / SSD 1TB / そして ユニファイドメモリ32GBのモデルを購入する決意をしました。
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M1 MaxではなくM1 Proで大丈夫?
そんな優柔不断な私でしたが、M1 Maxじゃなくてもいいのか、という問題も後あと出てきそうなのですが、そこは絶対大丈夫と思っています。
M1 Maxのメモリバンド幅は400GB/sと恐ろしいですが、M1 Proは200GB/sです。M1 ProはM1 Maxの半分の速度しかありませんが、M1 16GBは68.2GB/sとM1 Proは3倍の速度で、ドスパラなどが販売しているDTM用パソコンなどで採用されている現在のWindows機の標準的なメモリであるDDR4-3200(PC4-25600)をデュアルチャネルで使用した場合でも51.2GB/sなのでM1 Proは約4倍となっておりメモリ転送の問題はまず無いと考えて良さそうです。
ただメモリの容量は足りなくなるとスワップし、SSDの仮想メモリ領域を使う事になるので、それはSSDの速度に依存するので俄然重たくなったり、転送速度不足で音切れの発生や、音楽が止まるなどのストレスに直結する部分に関わるのでメモリの物理的な容量は増やしておくべきと思います。
M1 Maxは前々回の記事通り、GPUの速度やProRes向けメディアエンコーダーを2つ使えるなど、8Kレベルのハイエンド動画編集・3Dレンダリングに特化にしたマシンです。
M1 ProとM1 MaxとではCPUは同じなので、DTMでいえばどちらも同様の処理が可能なので、DTMに何の憂いももたらしんたく無い場合は「メモリだけは自分の思うだけ積んでおこう」という点が、吊るしの14インチMacbook Proでは選択できないので注意しなければいけないポイントとなります。
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決断は早めに
今回、私はApple Online Storeにて14インチMacbook Proを購入しており、返品期限内にこの決断を行いました。
私自身も選ぶ時点で間違いないと思い返品するなんて考えもしないで購入していました。
しかし、自分で触ってみて、自分の使い方を実際に行ってみて検証してはじめて「こうすべきだった…」と後悔する事もあると思います。それが起こってしまったのです。
製品がなかなか届かない中、同様の製品を買われて待たれている方々が居るので本来このようなことが無いように下調べをすべきだったと猛省しています。
自分の手に取って検証し一旦は納得して記事にしたものの自分が支払うものに納得できなかったため、今回はAppleの基準に則って返品させて頂き新たにスペックを上げたモデルを購入することになりました。
Apple Store / Apple Online Storeで製品を購入すると通常時で製品が届いてから2週間、年末年始が絡むと指定期日まで返品できる権利が与えられます。特に今年2021年は11月1日から2022年1月6日までに製品を受け取った方は2022年の1月20日まで返品を受け付けています。
自分の手にとって自分の使い方で納得できなかった場合は返品できるので気になっている方は納得いくまで検証して購入できるという訳です。
前回の記事でも書いた通り、DTM回りはドライバの問題やソフトウェアの対応で快適に音楽制作ができるまで条件がまだ整っていません。自分の環境で試してみて問題ないかどうかを確かめるには良い制度だと思います。
自分が納得できる製品を自分がワクワクできる選択を行うためにまずは手に取れるとても良いことだと思います。ただ今回ばかりは製品の発送が1ヶ月待ちなどの状態になっているので個人的には申し訳ない気持ちでいっぱいです。すみませんでした。
前回のレビュー記事もたくさん見ていただき、参考にして下さった方もいらっしゃると思います。嘘偽りは書いていないつもりですが、私の選択が変わってしまった事は大変申し訳ないと思います。
選択が変わった事をしっかり記事にしないといけないと思い記させていただきました。
また、この記事を参考に皆様も悔いのない選択をして頂けるよう祈っております。
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